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2012年09月29日

繰上和美 ---- 時のポートレイト ノスタルジックな存在になりかけた時間

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                         ▲「海を見る」シリーズ 「陽と骨」より  繰上和美
●会 期 2012年9月29日~12月2日(日曜)まで  10:00-18:00(木・金は20:00まで)月曜休館
●会 場 東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内  Tel: 03-3280-0099
●観覧料 一般700円、学生600円、中高生・65歳以上500円
▼内 容…………
 時代を牽引するイメージというものがある。
 広告写真界の鬼才、繰上和美(Kurigami Kazumi)(1936~)は、1970年代から常に新しい感覚を写真、映像に取り込んできました。
 日産「フェアレディZ」、SONY「ジャッカル」、SUNTORY「オールド」、ブリジストン「レグノ」、NTT Data「ホーキング博士」等のCMや、ロバート・フランク、笠智衆、キース・リチャーズ等のポートレイト、初の映画作品となった「ゼラチン・シルバー・ラブ」(2009)等、わたしたちの記憶にのこるイメージは枚挙にいとまがありません。次々と脳裏に焼きつくイメージを生み出す作家の感性はどのように鍛錬されたのでしょうか。
 本展覧会では、繰上氏が1970年代から現在まで自らの作品として撮りためてきた日常のスナップショットから、鮮烈な美意識に貫かれた作家の写真眼に迫ります。
 風化した記憶のようなモノクロ写真と強烈な色彩のカラー写真のコントラストが印象的なシリーズ「陽と骨」や、自らの故郷へと旅する「NORTHERN」等のライフワークを中心に、数万点のなかから選ばれた作品を展示します。
 展覧会ロビーでは、357点の作品をあえてコピーで制作したポートフォリオ「Diary」(2009)の全作品をご覧いただける貴重な特設コーナーもございます。
 「被写体は愛の対象物だ」と作家はたびたび口にします。作品は愛と時の集積とも言えます。繰上和美氏の感性の氷山の一角にぜひ触れてみてください。写真を通して、時、存在、関係について新たなヒントが得られる機会となるでしょう。(プレスリリースより)

投稿者 ips_kanri : 18:09

2012年09月27日

機械の目 カメラとレンズ  東京都写真美術館コレクション展

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          ▲エドワード・ウェストン  ペッパーNo.30 1930年 ゼラチン シルバー プリント
●会 期  2012年9月22日~11月18日(日曜)まで 10:00-18:00(木・金20:00まで)
●会 場  東京都写真美術館 恵比寿ガーデンプレイス内  Tel: 03-3280-0099 
●観覧料  一般500円、学生400円、中高生・65歳以上250円
内 容…………紀元前、ギリシャのアリストテレスが、日食の太陽が木の葉の隙間を通る光線により三日月形に投影されるのを発見します。この光学現象は世界中の科学者によって研究され、のちにピンホールのかわりにレンズを装着するようになり、視覚装置として発展していきます。
 そしてルネサンスを経て「カメラ・オブスクラ(暗い部屋の意味)」という概念が確立し、画家たちが完璧な一点透視図を描くための装置として利用します。
 19世紀にはいると、このカメラ・オブスクラの映像を固定する技術が研究され、1827年にフランスのジョセフ・ニセフォール・ニエプスが約8時間の露光をかけて、自分の屋敷のはと小屋の撮影に成功します。
 そして1839年、ルイ・ジャック・マンデ・ダケ゜ールによってダゲレオタイプ(銀板写真)が発表されます。持ち運び可能な「カメラ」に発展したカメラ・オブスクラによる本格的な写真術の時代がはじまるのです。
 21世紀になり、デジタル映像技術の確立によって新たな時代を切り開いている「写真」であっても、それがカメラとレンズ、つまりカメラ・オブスクラという視覚装置にささえられていることに変わりありません。
 本展では、19世紀から現代までのさまざまな写真作品から、カメラとレンズの発達、そしてそれによって写真家たちが切り拓いてきた表現を紹介します。
展示内容……シャープフォーカスとソフトフォーカス / パンフォーカスとディファレンシャルフォーカス / レンズの視覚--広角レンズと望遠レンズ / カメラアングルの解放--俯瞰撮影と仰角撮影 / 時間--長時間露光 / 時間--ブレ / 時間--瞬間 / 人工光 / 未知の世界へ

投稿者 ips_kanri : 11:11